画像では確認が難しいかもしれませんが
鮮やかな花久寿玉や組紐の柄の下に、
草花や松のある、風景の綸子織地になっています。

お着物ベア作品に使用しているのは大正から昭和初期の正絹アンティークです。
絹の染織品は100年を境に脆弱になり残るのが難しいようです。
テディベアのお着物に仕立てていくうえで、
柄の良いところを裁断していき、
印象的な柄を抜き出すように表現していきます。
布地を眺めている時とは違い、
思いがけない仕上がりになっていくのも、とても面白いです。
アンティークは出会いですね。。
見つけては1枚1枚、集めています。
時代のお着物は美しい夢物語のような柄が多く、素晴らしい色彩です。
魅力的な柄、布力があり、難の極力ないものを収集していますが、
時々染色時に出来る「色とび」や「点」など染め難があります。
1枚のお着物を裁つのに分量的に十分な大きさの布地から、
そのような「難」の部分を避け、裁断します。
しかしながら。。これはと思う美しい柄を取るために
どうしても染め難の部分が入ってしまうことがあります。
現代ものの新品の染織品ではない、アンティークであることをご理解頂きながら。。
いつかはきっと消失してしまうアンティーク着物の魅力を大切に
作品に仕上げていきたいと思っております。
今後、お着物地そのものの美しさも画像に残して、作品の詳細に加えていきたいと思っています。
今回のアンティーク着物は大正末期のものです。
ベアに着せるお着物に
こんなふうに生まれ変わりました。

左側のお袖。
細やかに描かれた密度の濃いお花の久寿玉柄の
印象的なお花を中心に彩色の多い部分をとりました。
胸元の柄と続きになるように裁っています。

右のお袖。
襟元、胸元、袂に地色のピンクを強調しながら
久寿玉柄のつなぎ役になっている組紐を配置しています。

帯は桜が咲いています。
帯揚、帯締め、そして袂から
紅色が重なります。

後姿。
ボリュームのある花久寿玉の柄が
肩や裾に降りかかっているよう。

清々しい桜と梅のお花が咲く帯。

シルクローズとビーズのお花
つまみ細工のゆれるヘッドドレス。

お友達はうさぎさんです。
うさぎさん11cm
素材:ジャーマンラティニアルパカ 5ジョイント
コスチューム:正絹

ふんわりとした
ジャーマンラティニモヘアホワイトです。
昨年のKarenちゃんと同じくホワイトモヘアでのご依頼です。
お鼻の刺繍は濃茶。
モヘアのお色やお鼻の刺繍のお色など
ご希望を伺って作製させて頂いております。


今年も作品のご依頼を頂き、心より感謝いたしております。
ありがとうございました。